20世紀日本人名事典 「佐伯 祐三」の解説
佐伯 祐三
サエキ ユウゾウ
大正・昭和期の洋画家
- 生年
- 明治31(1898)年4月28日
- 没年
- 昭和3(1928)年8月16日
- 出生地
- 大阪府西成郡中津村(現・大阪市大淀区)
- 学歴〔年〕
- 東京美術学校(現・東京芸術大学)油絵科〔大正12年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 二科賞〔大正15年〕「レ・ジュ・ド・ノエル」
- 経歴
- 大阪の名刹・光徳寺住職の次男。17歳頃油絵に興味を持ち、赤松麟作の指導を受ける。大正6年上京し川端画学校で藤島武二についてデッサンを学ぶ。7年東京美術学校に入学。9年22歳で池田米子と結婚。12年渡仏、翌年ヴラマンクに絵を見てもらったことを契機として、フォービズムに傾倒する。また、ユトリロからも影響を受ける。14年サロン・ドートンヌに「コルドヌリ(靴屋)」が入選。15年帰国し、里見勝蔵らと“1930年協会”を結成、二科展にも「レ・ジュ・ド・ノエル」など滞欧作品19点を出品。昭和2年中央美術展に出品し、会友に推され、東京で個展も開催。シベリア鉄道を使って、同年9月再びパリへ。同年11月サロン・ドートンヌに「新聞屋」「広告のある家」が入選。3年、30歳の若さでパリに客死した。パリの裏町をモチーフに街頭風景の中に自己表出を求めつづけた。代表作に「酒場」「村の教会堂」「モンマルトル付近」「白い家」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報