佐野(群馬県)(読み)さの

日本大百科全書(ニッポニカ) 「佐野(群馬県)」の意味・わかりやすい解説

佐野(群馬県)
さの

群馬県高崎市(たかさきし)南東部の地区。旧佐野村。JR高崎駅の南東約2キロメートル、いまの烏(からす)川よりすこし離れた所に高さ約1.5メートルの「船木観音の碑」がある。表面に『万葉集』の「上野(かみつけの)佐野の舟橋(ふなはし)取り放し親はさくれど我(わ)はさかるがへ」の歌が刻され、佐野の舟橋の遺跡といわれる。これに烏川を挟んでの恋愛伝説もあり、また謡曲『鉢木』の佐野の渡(わたし)も舟橋で、付近に最明寺入道(さいみょうじにゅうどう)(北条)時頼(ときより)ゆかりの佐野源左衛門(げんざえもん)屋敷の遺跡とされる常世神社(つねよじんじゃ)がある。

[村木定雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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