何じゃ(読み)なんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「何じゃ」の意味・読み・例文・類語

なん‐じゃ ‥ぢゃ【何じゃ】

[1] 〘連語〙 (「じゃ」は断定助動詞) 事物・事態実体が不明なさま。どういうものか。なにごとか。
※波形本狂言・鈍根草(室町末‐近世初)「それはなんぢゃ、すしでござる」
[2] 〘副〙 「なんじゃ(何━)やら」の略。
※洒落本・色深睡夢(1826)上「ヤア大角さん、なんじゃうれしさうなお㒵ぢゃナ」
[3] 〘感動〙
① 相手の言動を咎めたり問い返し確かめたりすることば。なんだって。
※雲形本狂言・鈍太郎(室町末‐近世初)「二人いひあはせてとめに来ました。〈略〉何(ナン)ぢゃ、ふたりいい合せて留に来た」
② 予想外の事態に気付いた驚きや、あっけない感情を表わす。なんのことだ。
浄瑠璃・心中天の網島(1720)下「ヤ、ヤ、何じゃ小春殿は二階に寝てじゃ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android