余花(読み)ヨカ

デジタル大辞泉 「余花」の意味・読み・例文・類語

よ‐か〔‐クワ〕【余花】

春に遅れて咲く花。特に、おそ咲きの桜。 夏》岩水の朱きが湧けり―の宮/不器男」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「余花」の意味・読み・例文・類語

よ‐か ‥クヮ【余花】

〘名〙
① 咲き残った花。
文華秀麗集(818)中・晩秋述懐〈姫大伴氏〉「菊潭帯露余花冷、荷浦含霜旧盞残」
② 春に遅れて咲く花。特に、おそ咲きの桜。《季・夏》
※新撰朗詠(12C前)上「霞を伴って尽き難し、余花の艷、雪に哥って未だ帰らず、好鳥の声〈藤原明衡〉」
③ 世阿彌の能楽論で、性花(しょうか)以外の花。用花(ようか)
※拾玉得花(1428)「上士は広大の眼なるほどに、又余花(ヨクヮ)をも嫌ふ事あるまじき也」

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普及版 字通 「余花」の読み・字形・画数・意味

【余花】よか(くわ)

なごりの花。宋・唐庚〔酔眠〕詩 餘ふべし 好鳥、眠ることを妨げず

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