供御薬(読み)くごやく

世界大百科事典(旧版)内の供御薬の言及

【地黄煎売】より

…室町時代の《三十二番職人歌合》には,番匠笠をかぶり小さな桶を棒先につるして担いだ地黄煎売の姿が描かれている。その源流は,令制下,諸国から草薬を納め,天皇をはじめ諸司,諸臣に諸薬を調進した典薬寮の薬戸にあったと考えられるが,とくに地黄煎供御人の形成には,〈供御薬〉という宮中行事が深くかかわっていた。これは,天皇が典薬寮より献上の屠蘇(とそ),白散(びやくさん)という薬を年の初めに酒にひたして飲んで長寿を祝うというものであるが,その屠蘇,白散の主薬材が地黄であった。…

※「供御薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」