係(漢字)

普及版 字通 「係(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] ケイ
[字訓] かける・つなぐ・かかり

[説文解字]

[字形] 会意
人+系。系は呪飾として加える飾り紐の類。父を祀るにはその孫にあたるものを尸(かたしろ)に用い、孫が尸になる。生人に用いるときは係縛の意となる。〔左伝、襄十八年〕「獻子、朱絲を以て玉二(かく)を係けてる」のように、呪飾に用いるのが本義であった。〔説文〕八上に「束(けつそく)するなり」とあるのも、その意である。のち縛(けいばく)・拘囚(こうしゆう)の意に用い、係累係虜のようにいう。

[訓義]
1. 呪飾として糸や紐をかける、つなぐ、つける。
2. むすぶ、くくる、しばる。
3. 国語で「かかり」とよみ、事務の担当者をいう。

[古辞書の訓]
名義抄〕係 カク・カカル・ツカヌ・ムスブ・ツラヌ・ツラヌク・ツナグ・ツキ・ツク 〔字鏡集〕係 ツラヌク・ツク・アツ・カカル・ムスブ・タクラフ・シタガフ・ツカヌ・ツラヌ・ツキ・ツナグ・カク

[語系]
係・系hye、kyeは同系の語。係は呪飾、(けい)((ふくろ)の形)の中のものを、を懸け垂らして撃つ形で、懸(けんけい)を主とする語である。それを強く結びつけることを結kyet、kyatという。

[熟語]
係意・係引係絏係獲係羈係仰係頸係瑣係嗣係踵・係心係紲係属・係・係念・係縛係縻係臂係望係履・係虜・係累係縲・係・係恋
[下接語]
委係・関係・連係

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android