俳優養成所(読み)はいゆうようせいじょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「俳優養成所」の意味・わかりやすい解説

俳優養成所
はいゆうようせいじょ

俳優志望者を訓練し養成する機関。最初の養成所は 1908年9月川上音二郎,貞奴夫妻が開いた帝国女優養成所であったが,すぐ帝劇に引継がれた。同年 11月私財を投じて藤沢浅二郎が男優養成を目的として東京俳優養成所を設置。 09年2月には坪内逍遙らが文芸協会演劇研究所を開設,松井須磨子,沢田正二郎らを育てた。 30年6世尾上菊五郎が日本俳優学校を開き,歌舞伎俳優を再教育した。第2次世界大戦後,各劇団の付属養成機関や各種の学校が生れたが,顕著な成果を収めたものに俳優座養成所があり,49~68年の開所中,多くの有力な人材を輩出した。その後身として桐朋学園大学短期大学の演劇専攻科がある。最近では,国立劇場養成部が歌舞伎,文楽の後進養成に乗出し,前者は 70年6月,後者は 72年5月から開講している。

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