倭文の苧環(読み)シズノオダマキ

デジタル大辞泉 「倭文の苧環」の意味・読み・例文・類語

しず‐の‐おだまき〔しづ‐をだまき〕【倭文の×環】

倭文を織るのに用いる苧環。「繰り返し」「いやし」などの序詞に用いる。
「いにしへの―繰り返し昔を今になすよしもがな」〈伊勢・三二〉

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精選版 日本国語大辞典 「倭文の苧環」の意味・読み・例文・類語

しず【倭文】 の 苧環(おだまき)

しずを織るための麻などを玉に巻いたもの。糸を繰り出すものであるところから、「繰り返し」の序や、「しず」を「賤」の意にとって「いやしい」の序として用いたりする。
古今(905‐914)雑上・八八八「いにしへのしづのをだまきいやしきもよきもさかりはありし物也〈よみ人しらず〉」
伊勢物語(10C前)三二「いにしへのしづのをだまき繰りかへし昔を今になすよしも哉」

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