偶然性の芸術(読み)ぐうぜんせいのげいじゅつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「偶然性の芸術」の意味・わかりやすい解説

偶然性の芸術
ぐうぜんせいのげいじゅつ

「偶然」を表現の本質的契機とする芸術総称。「偶然」のとらえ方次第では陶磁器すらこのなかに含まれようが,普通には第2次世界大戦前後からマルセル・デュシャンによって意識的に行われるようになった芸術傾向をさす。マックスエルンストの「コラージュ」や「フロッタージュ」,あるいはジャクソン・ポロックの「アクション・ペインティング」もまたこのように呼びえようが,ことに作曲や演奏の方法に「偶然」を取入れたジョン・ケージの「偶然性の音楽」,A.カプローらの「ハプニング」,R.ラウシェンバーグ絵画,M.カニンガムダンスなどはデュシャンの系譜を継ぐものといえよう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android