普及版 字通 「備(漢字)」の読み・字形・画数・意味
備
常用漢字 12画
[字訓] そなえる・つぶさに
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は(び)。はえびらの形。これを負って、出陣に備えることを備という。〔説文〕八上に「愼(つつし)むなり」と訓し、三下を「ふるなり」と訓するが、備が備具の意である。ただ金文には備をの字とし、〔子孟姜壺(かんしもうきようこ)〕に「璧玉備(ふく)一(し)」「璧二備~を用ふ」のように、備の字を用いて璧玉を数える助数詞とする。玉を(えびら)状の(ふくろ)に入れたのであろう。〔詩、小雅、楚茨〕に備(ふく)・告(こく)を韻し、備を(ふく)の声によむ。ことに備えるには詳審であることを要するので、「つぶさに」の意となる。
[訓義]
1. えびら、えびらをおう。
2. そなえる、戦いにそなえる、ことにそなえる、準備する、みたす。
3. つぶさに、みな、ことごとく、つつしむ。
4. 憊(はい)と通じ、つかれる、なやむ。
5. 服と通じ、衣服。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕備 ツブサニ・ソナフ・ソナハレリ・トモニ・キハム・カナフ・シルシ・ミナ・コトゴトク・トモ・ツツシム・ソフ・トモガラ・アヅカル・スクフ
[熟語]
備案▶・備位▶・備員▶・備衛▶・備閲▶・備該▶・備擬▶・備救▶・備挙▶・備禦▶・備具▶・備言▶・備考▶・備荒▶・備査▶・備災▶・備載▶・備至▶・備悉▶・備守▶・備飾▶・備▶・備賑▶・備尽▶・備数▶・備設▶・備倉▶・備足▶・備知▶・備置▶・備蓄▶・備陳▶・備▶・備品▶・備物▶・備文▶・備聞▶・備弁▶・備忘▶・備防▶・備味▶・備予▶・備用▶・備要▶・備覧▶・備礼▶・備聆▶・備列▶・備録▶・備論▶
[下接語]
戒備・該備・完備・具備・軍備・警備・兼備・堅備・厳備・悉備・守備・周備・修備・充備・準備・詳備・常備・整備・設備・戦備・全備・装備・備・不備・武備・兵備・辺備・防備・無備・予備・料備・礼備
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報