備前古窯跡群(読み)びぜんこようせきぐん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「備前古窯跡群」の意味・わかりやすい解説

備前古窯跡群
びぜんこようせきぐん

岡山県備前市伊部の市街地を取巻く,東西 3km,南北 5kmの山麓一帯に分布する西日本最大の中世・近世陶器窯跡群。東,西,南の3地区に分れ,80基あまりの古窯跡の存在が知られている。その源流は邑久須恵器窯跡群にあり,平安時代末期,伊部に転移,成立をみた。窯は須恵器窯を大きくした窖窯 (あながま) で,無釉の壺,甕,すり鉢などの日常容器類を主製品としている。室町時代には畿内を中心に西日本一帯を商圏として発展した。また,桃山時代には他窯にさきがけてすぐれた茶陶を数多く焼いた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android