債務の株式化(読み)サイムノカブシキカ(英語表記)debt for equity swap

デジタル大辞泉 「債務の株式化」の意味・読み・例文・類語

さいむ‐の‐かぶしきか〔‐かぶシキクワ〕【債務の株式化】

デット‐エクイティー‐スワップ

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共同通信ニュース用語解説 「債務の株式化」の解説

債務の株式化

企業再建のため、過剰な債務を削減する手法金融機関からの借入金一部を、株式に切り替える。企業は有利子負債の額を圧縮して財務体質を改善できる一方、金融機関は再建が軌道に乗れば、切り替えた株式の価値が向上するとの利点がある。シャープは昨年6月、この手法で主力取引銀行2行からの借入金計2千億円を優先株に振り替えた。

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知恵蔵 「債務の株式化」の解説

債務の株式化

債務救済策の1つで、発展途上国政府が抱える対外債務(外貨建て)を当該国企業の株式(国内通貨建て)に転換すること。1982年8月のメキシコ債務危機を契機に考案された。転換の手続きは、(1)投資家が第2次債券市場で外貨建て債券を割引購入し、(2)債務国の中央銀行が競売方式でその債券を国内通貨建てで買い受け、(3)投資家がそれと同額の債務国企業の株式を受け取ること、によって行われる。多国籍商業銀行などの債権者にとっては、たとえ割引価格であっても、すでに一部償還済みの債権や不良債権を売却することができ、投資家にとっては、債券の購入価格と競売での落札価格との差額分を入手し、かつ債務国の諸産業へ格安の資金で投資できる。また、債務国政府にとっては、対外債務を割安でかつ国内通貨で償却できると同時に、国内投資を活性化できる。

(室井義雄 専修大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「債務の株式化」の意味・わかりやすい解説

債務の株式化
さいむのかぶしきか

デット・エクイティ・スワップ

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