児社(読み)ちごのやしろ

日本歴史地名大系 「児社」の解説

児社
ちごのやしろ

[現在地名]右京区嵯峨釣殿町

広沢ひろさわ池のほとり、西南鎮座祭神遍照へんじよう寺の開祖寛朝僧正の侍児。創立年代未詳。上嵯峨かみさが村に含まれる池裏いけうら(浦)村の氏神で旧村社。

黒川道祐の「嵯峨行程」には「小児社池ノ西ニアリ、小児寛朝ノ登天ヲ歎キ、釣殿橋ヨリ、此ノ池ニ投シテ死ストナン、童子スラ有其心者如此、(中略)小児死後、此ノ村民ノ夢ニ告テ云ク、我ハ是レ文珠ノ化現也、小社ヲ立テ崇敬アルヘシト、故ニ此ノ辺土人、毎年九月十三日祭之ナリ」と、寛朝の死を悼んで広沢池に身を投じた侍童の話を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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