入詞・入言葉(読み)いれことば

精選版 日本国語大辞典 「入詞・入言葉」の意味・読み・例文・類語

いれ‐ことば【入詞・入言葉】

〘名〙
① ある一語を構成する音の、その一音ごとに他の一音をはさみこんで、特定の人だけに意味が通じるようにする言い方。一種隠語。遊里で流行した。いれこことば。はさみことば。いちじばさみ。
洒落本・娼妃地理記(1777)「逆鉾(さかほこ)は元来竿のこと也。神秘にてさかほこと云ならはせしは、今深川などにて専いふ入れ詞(コトハ)にしてさほこと云たる也。ほこれけたかなどいふがごとし」
② ことばの調子を整えるために挿入する語。
咄本・正直咄大鑑(1687)黄「芋なども声高くよばんとおもへば、いもういもうと申ます。二字につまりたるはよびにくさに、わざと入言葉(イレコトハ)をいたすといふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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