入間(読み)イルマ

デジタル大辞泉 「入間」の意味・読み・例文・類語

いるま【入間】

埼玉県南部の市。日光への脇道宿場町として発展狭山さやま茶の産地。人口15.0万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「入間」の意味・読み・例文・類語

いるま【入間】

  1. [ 1 ]
    1. [ 一 ] 埼玉県最南部の地名。日光への脇往還の宿場町・市場町として発展。狭山(さやま)茶の産地。昭和四一年(一九六六武蔵町改称市制。
    2. [ 二 ] 埼玉県の南西部の郡。かつては荒川の支流入間川の流域を中心に荒川中流右岸を広く占めた。
  2. [ 2 ]いるまことば(入間詞)」の略。
    1. [初出の実例]「拙者初心者でござれば、さんちゃとはふらぬといふ心なりと、いへる名によりて、ふられぬがてんで参ったが、散茶のふらるるは、扨はいるまと御出なさるるか」(出典:浮世草子・傾城色三味線(1701)江戸)

にゅう‐かんニフ‥【入間・入勘】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 地所境界。地ざかい。〔文明本節用集(室町中)〕
  3. 土地に立入り、調査を行なうこと。
    1. [初出の実例]「可止国衙入勘之由、被宣旨之後」(出典:東洋文庫所蔵民経記寛喜三年四月巻裏文書‐文治三年(1187)一〇月一七日・後白河院庁下文案)

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改訂新版 世界大百科事典 「入間」の意味・わかりやすい解説

入間[市] (いるま)

埼玉県南部の市。1956年豊岡町ほか1町3村が合体して武蔵町となり,66年市制,改称。人口14万9872(2010)。中心街の扇町屋中世に市が立ち,近世には青梅から日光へ向かう脇往還の宿場町であった。市域武蔵野台地の北西部と加治丘陵にまたがり,付近一帯は明治以降盛んになった狭山茶の特産地で,下谷ヶ貫(しもやがぬき)には県立茶業試験場がある。また首都近郊地としての特性を生かし,県下最大の養豚地帯ともなっている。県立繊維工業試験場のある元加治地区のレース生産は,第2次世界大戦後輸出で繁栄したが,今では,国道16号線沿いの武蔵工業団地の造成(1969)などによって,電気機器工業が主力となった。都心から40km圏に位置して西武池袋線,JR八高線,国道16号,299号線が通じ,宅地化も急速に進んでいる。1996年には,首都圏中央連絡自動車道(圏央道)も開通,入間インターが開設された。戦前陸軍航空士官学校は戦後アメリカ軍のジョンソン基地となったが,1963-78年に全面返還され,航空自衛隊入間基地や公園などに転用された。
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