全日本学生社会科学連合会(読み)ぜんにほんがくせいしゃかいかがくれんごうかい

百科事典マイペディア の解説

全日本学生社会科学連合会【ぜんにほんがくせいしゃかいかがくれんごうかい】

大正末〜昭和初期にかけての全国諸大学・高専の社会思想研究組織の連合体。1922年地下組織の学生連合会として発足,1924年学生社会科学連合会(学連),翌年全日本学生社会科学連合会と改称日本共産党と密接に連携。1925年の第2回大会ではマルクス主義を指導精神とし,無産階級運動の一翼を担い,教育運動に従事するという主旨テーゼ採択。同年末―1926年初めに幹部多数が治安維持法最初の適用を受けて逮捕され,38人が起訴,17人が処罰された(学連事件)。しかし以後も学生自由擁護同盟を組織し,労働運動とも提携して活動。1929年解消。
→関連項目学生運動

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世界大百科事典(旧版)内の全日本学生社会科学連合会の言及

【学生運動】より

…一方,日本共産党の創立(1922.7)もあって,学連はその左翼的傾向を強めていった。25年7月の第2回大会では,学生運動を無産階級解放運動の一翼として位置づけ,マルクス=レーニン主義を指導方針とすることを決定し,〈全日本学生社会科学連合会〉と改称した。以後,日本共産党の外郭団体としての性格をもつようになる(1929年11月7日には日本共産青年同盟へと〈戦闘的解消〉をする)。…

※「全日本学生社会科学連合会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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