八王寺庄(読み)はちおうじのしよう

日本歴史地名大系 「八王寺庄」の解説

八王寺庄
はちおうじのしよう

現在の熊本市南部の八王寺町付近に存在した延暦寺領荘園。北は託麻本たくまほん庄である安富やすとみ庄の春竹はるたけに接し、この付近一帯に広がる託麻新庄である神蔵かみくら庄の広大な荘域内に、島のような形で存在した小荘園である。鎌倉前期の内容を示すと思われる詫麻郡所領注文(詫摩文書)に、託麻西郷のうちとして「八王子庄三十八丁」があげられる。成立時期はおそらく神蔵庄などと同じく鎌倉初期にさかのぼるであろうが、具体的経過は不明。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android