八重山島年来記(読み)やえやまじまねんらいき

日本歴史地名大系 「八重山島年来記」の解説

八重山島年来記
やえやまじまねんらいき

一冊

写本 喜舎場家・竹原家・宮良殿内文庫など

解説 洪武元年から嘉慶二二年までの八重山の出来事を編年体で記すが、編纂の事情は不明。各年の記事があるのは、万暦三九年の薩摩鹿児島藩による八重山検地を経て、崇禎元年首里王府が八重山を三間切に分けて三頭制とし、二一ヵ条の掟を公布して近世八重山の支配を具体的に提示してからで、蔵元の行政日記の抄録という性格をもつ。乾隆三六年の明和大津波で被害を受けた蔵元が同四一年に再建されて以降、記事を欠く年が多くなるが、集落の移動や村の新設統廃合人口動態、人事往来・天災・海難事故など、八重山の前近代史を理解するための基本史料。

活字本 石垣市史叢書一三、「沖縄県史料」前近代一

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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