八面(読み)ハチメン

デジタル大辞泉 「八面」の意味・読み・例文・類語

はち‐めん【八面】

八つ平面。→八面体
八つの顔。
八つの方向方面八方。また、すべての方面。

や‐も【八面/八方】

《「やおも」の音変化》八方の方面。転じて、あらゆる方向。四方八方
「あまねく―にわたす」〈安閑紀〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「八面」の意味・読み・例文・類語

はち‐めん【八面】

〘名〙
四方および四隅。八つの方角。八方。
正法眼蔵(1231‐53)夢中説夢「この法輪、十方八面なるがゆゑに、大海・須彌・国土・諸法現成せり」 〔黄滔‐壺公山詩〕
② 八つの平面。八つの面。
※百詠和歌(1204)一〇「八面あり。天下のつづみとす。天を円丘にまつるとき、これをうつといへり」 〔風俗通‐声音・鼓〕
③ 八つの顔。〔易林‐臨卦・坎〕
④ すべての方面。各方面。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三「例の冷嘲鋭利の舌は八面に切って廻はって」

や‐おも【八面】

〘名〙 八方の方面。転じて、あらゆる方面。やも。八方。
書紀(720)継体七年一二月(前田本訓)「懿(よ)きかな摩呂古、朕が心を八方(ヤオモ)に示すこと、盛なるかな勾大兄(まかりのおひね)、吾が風(のり)を万の国に光(てら)すこと」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報