公害医療手帳(読み)こうがいいりょうてちょう

世界大百科事典(旧版)内の公害医療手帳の言及

【公害病】より

…1969年には公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法が成立して,医療費,医療手当,介護手当の支給を内容とする制度が動き出し,74年には〈公害健康被害補償法〉が施行されて,医療費のみならず,障害の程度,年齢に応じての障害補償費,遺族補償,療養手当などの支給の制度ができた。 1973年に新しく制定された公害健康被害補償法においては,公害による健康被害を第一種地域と第二種地域に分けており(2条),健康被害者は指定地域に居住または通勤していて都道府県知事の認定を受けると,公害医療手帳を支給され,種々の補償を受けられることになっている(表)。(1)第一種地域 事業活動その他の人の活動に伴って,相当範囲にわたる著しい大気の汚染が生じ,その影響による疾病が多発しているが,汚染物質と健康被害との間に特異的な関係がなく,被害者個々人について原因物質を特定することが困難な疾病の多発した地域として指定されているもので,東京都19区,川崎2区,四日市臨海地域,大阪市全域,北九州市洞海湾地域など41地域が指定地域となっている。…

※「公害医療手帳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」