公法的訴権論(読み)こうほうてきそけんろん

世界大百科事典(旧版)内の公法的訴権論の言及

【訴権】より

…19世紀中ごろになり,ウィントシャイトは,アクティオから,相手方に対し作為不作為を要求する権能を抽出し,これを請求権と名づけ,この請求権概念を中心とする実体法の存在を論証した。これに対し,アクティオには,なお私人の裁判所に対する権能,つまり公権としての性質が存することが指摘され,ここに,実体法と訴訟法の分離と,公権としての訴権の観念(公法的訴権論)の萌芽が見られた。また,制定法上債務不存在確認訴訟が導入され,そこでは,訴権を派生させる私権がないから,私法的訴権論は維持できなくなった。…

※「公法的訴権論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android