六孫王神社（読み）ろくそんのうじんじや

日本歴史地名大系

六孫王神社
ろくそんのうじんじや

• 京都市：南区
• 八条村
• 六孫王神社

[現在地名]南区八条町

清和源氏の祖とされる源経基（六孫王と称す）を祭神とする。旧村社。「六孫王神社由緒略記」によれば、この地はもと源経基の邸宅が営まれた場所で、応和元年（九六一）に経基が死去したのに伴い嫡男の満仲が父をここに葬って霊廟を建て、六孫王神祠と号したのが草創という。現在本殿の背後に神廟があり、石で基壇を築いただけという珍しい墓がある。その後、この地の北に遍照心（へんしようしん）院（大通寺、現南区）が営まれて、この寺の鎮守社となったが、応永五年（一三九八）七月二四日の火災にあって灰燼に帰した。足利義満によって再建されたものの、応仁の乱などの兵乱に被災することが多く、わずかに霊廟と社地のみを残すという衰退ぶりであったというが（六孫王神社由緒略記）、元禄一五年（一七〇二）に再興造営をみた。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」