六盤山脈(読み)りくばんさんみゃく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「六盤山脈」の意味・わかりやすい解説

六盤山脈
りくばんさんみゃく / リウパンシャン

中国陝西(せんせい)省、甘粛(かんしゅく)省、寧夏(ねいか)回族自治区にまたがる山脈。黄土高原上を北北西から南南東へ走る。南部隴山(ろうざん)山脈ともよぶ。主峰の六盤山は標高2928メートル、急峻(きゅうしゅん)なため登山路が六度曲折するためその名がある。東側が急傾斜をなすのに対し、西側は緩斜面をなす。基本的構造は中生代末の燕山(えんざん)造山運動で形成され、のちヒマラヤ造山運動でふたたび隆起した。地震の多発地帯でもある。乾燥地帯にあり森林は乏しく、典型的な乾燥草原となっている。山上夏期に冷涼なため、チンギス・ハンなどが避暑地としたことがある。1935年に毛沢東(もうたくとう)に率いられた紅軍がここを越え、その際、毛沢東は「清平楽六盤山」の詞を残している。

[秋山元秀]

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百科事典マイペディア 「六盤山脈」の意味・わかりやすい解説

六盤山脈【ろくばんさんみゃく】

中国,寧夏回族自治区南部から甘粛省東部にかけて南北に走る山脈。南部は隴山(ろうざん)とも。全長約240km。最高峰は六盤山(2928m)。地質構造線に沿うため,地震の震源地になる。1227年金征討の途上チンギス・ハーンがここで病没。1935年10月,中国労農紅軍が長征の際,この山脈を越えている。

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