共鳴散乱(読み)きょうめいさんらん(英語表記)resonance scattering

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「共鳴散乱」の意味・わかりやすい解説

共鳴散乱
きょうめいさんらん
resonance scattering

原子核に入射する粒子のエネルギーが,入射粒子と原子核との複合核励起状態エネルギー準位のどれか1つに近いときに共鳴現象が起り,散乱確率がその付近で鋭い極大をもつ。このような散乱を共鳴散乱という。共鳴を起すエネルギーの間隔は軽い原子核では数 MeVで,重い原子核ほど間隔が狭くなり,質量数 100程度では数 eVになる。同様に原子や分子による電子の散乱にも共鳴現象が現れる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android