内因(読み)ないいん

精選版 日本国語大辞典 「内因」の意味・読み・例文・類語

ない‐いん【内因】

〘名〙
内部にある原因。物事それ自体に内在する原因。⇔外因
※現代経済を考える(1973)〈伊東光晴〉I「個々の企業の視点だけでは、こうしたものを積極的に解決しようとする内因は存在しないからである」 〔管子侈靡
仏語。外縁(げえん)と対応して用い、外縁が外からの間接的原因(条件)であるのに対して、結果を生ずる直接的な内的原因をいう。⇔外縁
※勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章「訖歎仏実功徳。名内因序
③ 身体それ自身がもっている、病気にかかりやすい性状のこと。素因。〔からだと食物(1959)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「内因」の意味・読み・例文・類語

ない‐いん【内因】

それ自体に内在する原因。そのものの内部にある原因。⇔外因
病気の原因となる、生体側の素地免疫抵抗力低下遺伝特異体質など。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「内因」の読み・字形・画数・意味

【内因】ないいん

内部の原因。

字通「内」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の内因の言及

【病因】より

…しかし,これらの区別は実際には容易でない。また病因は外因と内因に分けられる。外界から生体に作用する因子が外因で,生体自身の内部にひそみ,病気にかかりやすさをつくる要素が内因である。…

※「内因」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android