内湾堆積物(読み)ないわんたいせきぶつ(英語表記)bay sediment

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「内湾堆積物」の意味・わかりやすい解説

内湾堆積物
ないわんたいせきぶつ
bay sediment

内湾の底の堆積物。内湾では海水の流れによる運搬力が小さいため,河川から流出した砂礫の多くは河口近くに堆積する。河口地域では石灰質,生物遺骸を含む粘土,砂などが多く,普通,堆積物に層理がある。沿岸地域では砂が多く,湾央地域では粘土が多い傾向がある。内湾堆積物の粒度は,海底地形環流波浪に関係がある。日本の多くの湾では海流反時計回りで,沿岸水は海からみて左上に,外洋水右下に分布し,外洋水の分布地域の浅海には砂が多い。東京湾はこの例である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android