内田恵太郎(読み)うちだけいたろう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「内田恵太郎」の意味・わかりやすい解説

内田恵太郎
うちだけいたろう
(1896―1982)

魚類学者。東京に生まれる。1922年(大正11)に東京帝国大学農学部水産学科を卒業し、同大学講師、朝鮮総督府水産試験所技師を経て、1941年(昭和16)に九州大学教授として同大学農学部水産学科に転じた。幼少ころから魚の生態に興味をもち、長じて、稚仔魚(ちしぎょ)の発育変態などの研究で新しい分野を開拓。その成果は、1970年(昭和45)ごろから発達した栽培漁業種苗生産技術の基礎となった。『朝鮮魚類誌』『魚類・円口類・頭索類』『稚魚を求めて』などの著作がある。

落合 明]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「内田恵太郎」の解説

内田恵太郎 うちだ-けいたろう

1896-1982 昭和時代の魚類学者。
明治29年12月27日生まれ。朝鮮総督府水産試験場技師をへて,昭和17年九州帝大教授。同大付属水産実験所所長。魚類の生活史の研究で知られた。昭和57年3月3日死去。85歳。東京出身。東京帝大卒。著作に「稚魚を求めて」「さかな異名抄」など。

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