凍・氷(読み)こおる

精選版 日本国語大辞典 「凍・氷」の意味・読み・例文・類語

こお・る こほる【凍・氷】

〘自ラ五(四)〙
① 水などの液体が低温のため凝結して固体となる。しみる。いてつく。こる。こゆ。《季・冬》
書紀(720)允恭二四年六月(図書寮本訓)「御膳(おもの)の羹汁(しる)凝以作氷(コホレ)り」
古今(905‐914)春上・二「袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらん紀貫之〉」
② 固体が低温のために凝り固まる。雪や霜などが凝結して氷になる。
源氏(1001‐14頃)浮舟「ふりみだれみぎはにこほるゆきよりもなかそらにてぞわれはけぬべき」
③ 手足その他からだの一部や全部が寒さや恐怖などで固くなり、動きがにぶくなったり動かなくなったりする。
※小川本願経四分律平安初期点(810頃)「寒雪国より来れるに、脚凍(コホリ)壊れつ」
④ (比喩的に) 凝結したように冷たく固く感じる。また、白けて冷たい雰囲気になる。
※新古今(1205)冬・六三九「しがのうらや遠ざかり行く浪まより氷て出づる有明の月〈藤原家隆〉」
日葡辞書(1603‐04)「ザシキガ couotta(コヲッタ)〈訳〉ザシキにいる人たちが活気がなくなり茫然となった」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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