出離（読み）しゅつり

精選版 日本国語大辞典

しゅつ‐り【出離】

〘名〙 仏語。迷いの境地を離れること。迷いを脱するために仏門にはいること。

※本朝文粋（1060頃）一四・宇多院為河原左大臣没後修諷誦文〈紀在昌〉「豈図出離無_レ媒、永溺_二苦海之浪_一」

※平家（１３Ｃ前）一〇「それについて出離のみちまちまちなりと雖も」 〔観経疏‐散善義〕

で‐はなれ【出離】

〘名〙 ＝ではずれ（出外）

※虎明本狂言・空腕（室町末‐近世初）「是ははや、いかう日がくれたが、此たうじのではなれがむつかしい所じゃ」

で‐はな・れる【出離】

〘自ラ下一〙 ではな・る 〘自ラ下二〙 出てそこを離れる。出はずれて遠ざかる。

※虎明本狂言・磁石（室町末‐近世初）「みのの、たるひのまちを出はなれたれば」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

しゅつ‐り【出離】

仏語。迷いを離れて解脱の境地に達すること。仏門に入ること。

出典　小学館

普及版 字通

【出離】しゆつり

さとり。

字通「出」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」