分く(読み)ワク

デジタル大辞泉 「分く」の意味・読み・例文・類語

わ・く【分く/別く】

[動カ四]
区別する。わける。
「高き立山たちやま冬夏と―・くこともなく白たへに雪は降り置きて」〈・四〇〇三〉
判別する。識別する。
「事の心―・きがたかりけらし」〈古今仮名序
[動カ下二]わける」の文語形

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「分く」の意味・読み・例文・類語

わ・く【分・別】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 カ行四段活用 〙
    1. 対象・時期・場所などの違いによって扱いをかえる。差別する。区別する。
      1. [初出の実例]「天そそり 高き立山 冬夏と 和久(ワク)こともなく 白たへに 雪は降り置きて」(出典:万葉集(8C後)一七・四〇〇三)
    2. 違いを識別する。物事を判断する。判別する。
      1. [初出の実例]「うちなびく春の柳とわが宿の梅の花とをいかにか和可(ワカ)む」(出典:万葉集(8C後)五・八二六)
      2. 「ちはやぶる神世には、歌のもじも定まらず、すなほにして、事の心わきがたかりけらし」(出典:古今和歌集(905‐914)仮名序)
    3. 材木をのこぎりで切る。ひき分ける。
      1. [初出の実例]「キヲ vaqu(ワク)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙わける(分)

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