分子ネックレス(読み)ぶんしネックレス(英語表記)molecular necklace

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分子ネックレス」の意味・わかりやすい解説

分子ネックレス
ぶんしネックレス
molecular necklace

シクロデキストリングルコース環状に結合したオリゴ糖で,分子中央に疎水生の空洞をもつ。この水溶液に高分子であるポリエチレングリコールを加えると,その高分子鎖が数十個のシクロデキストリンを串刺しにする。その状態でポリエチレングリコール鎖の両末端を他の分子で化学的に閉じてしまうと,串刺しされたシクロデキストリンは抜け出られなくなってしまう。ちょうど,真珠ネックレスのようにシクロデキストリンのネックレスができあがる。この現象は,高分子鎖がシクロデキストリンを分子認識したものと考えることができる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android