切片（読み）セッペン

デジタル大辞泉

せっ‐ぺん【切片】

１ 切れはし。
２ 顕微鏡検査のために、生物の組織の一部を薄く切ったもの。
３ 数学で、直線とy軸との交点のy座標、およびx軸との交点のx座標。
[類語]切れ・切れ端・端くれ・断片

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

せっ‐ぺん【切片】

〘名〙

① 切れはし。切れっぱし。きれ。〔和漢三才図会（1712）〕

※浮世絵の曲線（1923）〈寺田寅彦〉「黒白の切片の配置、線の並列交錯に現はれる節奏や諧調に」

② 生物学・医学で、身体組織の一部を顕微鏡検査のために薄く切ったもの。

※赤光（1913）〈斎藤茂吉〉折々の歌「屈(かが)まりて脳の切片(セッペン)を染めながら通草(あけび)のはなをおもふなりけり」

③ 数学で、座標平面上の直線がｘ軸と交わる点のｘ座標およびｙ軸と交わる点のｙ座標の総称。前者をｘ切片、後者をｙ切片という。

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の切片の言及

【一次関数】より

…直線y＝ax＋bの傾きはaである。直線がx軸およびy軸と交わる場合，y軸との交点のy座標およびx軸との交点のx座標は，それぞれその直線のy切片およびx切片と呼ばれる。直線がy＝ax＋bで表され，a≠0のときは，y切片はbでx切片は－b/aである。…

※「切片」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」