別田村(読み)べつでんむら

日本歴史地名大系 「別田村」の解説

別田村
べつでんむら

[現在地名]春日居町別田

笛吹川右岸の平坦地に位置し、東は桑戸くわど村、西は下岩下しもいわした村、南は加茂かも村、北は落合おちあい(現山梨市)。「甲斐国志」に「落合村ニ係ルハ雁阪路ノ一道ニテ本村ニ岐路アリ別田ノ名蓋シ起此ヤラン」と記され、また当村鳳凰明神の項には「土人ノ説」として「古ヘ本村ニ上賀茂ノ別雷ヲ祀ル故ニ別電村ト称セシガ、後世電ノ字ヲ改テ田ニ作リシト云」とも記される。天正四年(一五七六)一二月四日の武田家印判状写(甲州古文書)に下別田郷とみえ、同郷の市川五郎右兵衛が、毎年武田氏に対して御細工の奉公を勤めていた代償として本屋一軒分の棟別役を免許されている。なお上別田郷については所見がない。

慶長古高帳では高二九七石余、幕府領。ほかに大明神領三石余がある。元禄郷帳では甲府家領。宝永元年(一七〇四)甲府藩領、享保九年(一七二四)に幕府領となり石和代官支配。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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