利波臣志留志塚(読み)となみのおみしるしづか

日本歴史地名大系 「利波臣志留志塚」の解説

利波臣志留志塚
となみのおみしるしづか

[現在地名]福光町岩木

うばら神社の後方山中にある前方後円形の古墳で現在は後方部分のみ残る。古来地元ではしるし塚とよばれていたが、大正八年(一九一九)宮内省により利波臣志留志の墓とされた。利波臣志留志は日子刺肩別命を祖とする利波臣一族で、「続日本紀」天平一九年(七四七)九月二日条によれば、「越中国人无位礪波臣志留志」が奈良東大寺大仏造立の資金として三千碩の米を寄進し、外従五位下の位を授けられた。神護景雲元年(七六七)三月二〇日には墾田一〇〇町を東大寺に献じたことにより従五位上を授けられ、越中員外介に任じられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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