利益民主主義(読み)りえきみんしゅしゅぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「利益民主主義」の意味・わかりやすい解説

利益民主主義
りえきみんしゅしゅぎ

国民が平等に政治を通じて,自己の私的な利益を追求することが正当であるとする民主政治体制を指す。民主主義は平等の政治である。財産や社会的な地位いかんにかかわらず,すべての国民に平等に1票の選挙権が与えられていることは,民主政治の最も基本的な性格であるが,民主政治における平等のインプリケーションは,ここからさらに政治のさまざまな局面に広がりをもって適用されている。利益民主主義もその一例であり,「欲望民主主義」という言葉とともに,国民の私的な欲望や利益の推進に奉仕する種類の民主政治を,ときとして批判的な立場から表現している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android