世界大百科事典(旧版)内の前衛俳句の言及
【俳句】より
…無季にしても口語にしても,俳句に現実感(時代性)をとりこもうとする試みであった。60年前後には,社会との主体的なかかわりを強調した金子兜太,鈴木六林男(むりお),能村登四郎,赤尾兜子らが活躍し,金子や赤尾の現代的なイメージを追求した作品は〈前衛俳句〉と呼ばれた。多行形式によって独自の俳句美を書きとめた高柳重信,〈昼顔の見えるひるすぎぽるとがる〉などの句で日本的風土とは異質の言語美をもたらした加藤郁乎,彼らもまた金子らとともに今日の前衛派をなしている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」