剛臆の座(読み)ごうおくのざ

精選版 日本国語大辞典 「剛臆の座」の意味・読み・例文・類語

ごうおく【剛臆】 の 座(ざ)

① (源義家が後三年の役に将兵を励ますために行なったもの) 軍陣剛勇の者と臆病な者とを分けて並ばせた座。
源平盛衰記(14C前)四二「昔八幡殿の奥州を責められけるにこそ、剛臆(ガウオク)の座をば分けられけれ」
酒席などで酒に強い上戸と弱い下戸の座を分けること。
俳諧鶉衣(1727‐79)前「酒に剛臆の座をわかてば、おのづからのむ人のかたにかずまへられて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の剛臆の座の言及

【後三年の役】より

…一方清衡は乱後父の姓の藤原に復し,安倍・清原の遺領を継承して,奥州藤原氏代の繁栄の基礎を築いた。義家が飛ぶ雁の列の乱れるのを見て伏兵の存在を察知したという話や,〈剛臆(ごうおく)の座〉というものを設けて,部下の将士を励ましたという逸話は,このときのものとして有名である。【大石 直正】。…

※「剛臆の座」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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