副生塩酸(読み)フクセイエンサン

化学辞典 第2版 「副生塩酸」の解説

副生塩酸
フクセイエンサン
by-product hydrochloric acid

塩素を用いる有機合成工業の副産物として,または脱塩素反応から副生する塩酸.生成量は近年しだいに増加傾向にあり,精製して純塩酸をつくることが大切となってきた.利用法としては,
(1)塩酸のまま塩化ビニル製造に利用する,
(2)酸化(電解酸化)により塩素を回収する,
(3)オキシ塩素化反応に利用する,
などが考えられる.[別用語参照]合成塩酸製造法

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の副生塩酸の言及

【塩酸】より


[製法]
 実験室では,塩化ナトリウムに濃硫酸を作用させ,生成する塩化水素を水に吸収させてつくる。工業的には,その製造法によって,合成塩酸,副生塩酸,塩化物分解によるもの,その他に分類されるが,現在は前2者が実施されている。(1)合成塩酸 水素と塩素とのガス合成反応で製造する。…

※「副生塩酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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