第11脳神経(純粋な運動神経)で、肩にある僧帽筋と頸(くび)の前側壁にある胸鎖乳突筋の二筋を支配する。副神経の起始細胞は延髄と脊髄(せきずい)とにあり、その神経軸索はそれぞれ延髄根、脊髄根をつくり、最終的には1本となって舌咽(ぜついん)神経、迷走神経といっしょに頸(けい)静脈孔を通って頭蓋腔(とうがいくう)を出る。副神経は元来、迷走神経から分離してできたもので、頸静脈孔を出ると延髄根に由来する内枝と、脊髄根に由来する外枝とに分かれる。外枝は前述の二筋に分布するが、内枝は迷走神経下神経節で迷走神経に合し、反回(はんかい)神経に混じって下喉頭(かこうとう)神経となり喉頭に分布する。
[嶋井和世・上見幸司]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…舌咽神経は,舌と咽頭に分布し,知覚,運動,分泌をつかさどる。副神経は頸と肩にある二つの筋(胸鎖乳突筋と僧帽筋)を動かす。舌下神経は舌の筋に行き舌を動かす。…
…
[脳神経と脊髄神経]
脳に出入する末梢神経系,すなわち脳神経は爬虫類以上の脊椎動物では一般に12対ある。嗅神経,視神経,内耳神経(平衡聴覚神経または前庭蝸牛(かぎゆう)神経)のほか,眼球を動かす動眼神経,滑車神経,外転神経,表情筋を動かす顔面神経,頭顔部の感覚を伝達する神経繊維のほかに,咀嚼(そしやく)筋を動かす神経繊維を含む三叉(さんさ)神経,そのほか舌咽神経,迷走神経,副神経,舌下神経である。以上12対の脳神経のうち,副神経は本来は迷走神経の副枝である。…
…第10脳神経は延髄に出入するのであるが,はるばる腹腔にまで下行して分布するから〈迷走神経nervus vagus〉ともよばれる。 第11脳神経は副神経nervus accessoriusとよばれ,僧帽筋と胸鎖乳突筋の運動神経である。これらの筋は,頭,頸,肩の動きに主要な役割を果たしている。…
※「副神経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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