割土間(読み)わりどま

精選版 日本国語大辞典 「割土間」の意味・読み・例文・類語

わり‐どま【割土間】

  1. 〘 名詞 〙 芝居小屋で、土間他人枡席へ割り込むこと。また、そのようにして見物すること。見物席の土間の一枡を買い切れない人が、頼んで枡へ入れてもらって見物していたという。
    1. [初出の実例]「酩酊漢有牘詰の割土間(ワリドマ)は互(おたがひ)にの挨拶を以し」(出典:洒落本五大力(1802)自叙)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の割土間の言及

【土間】より

…中村座),74年(安永3)5月で10匁(中村座),1800年(寛政12)に25匁,03年(享和3)に25匁など,時代や季節によってさまざまである。また観劇方法としては1人飛びこみで入る場合,〈割土間(わりどま)〉(土間の枡席へ他から割り込む)でも見ることができ,この場合は土間の定値段を25匁として7人で割ると3.57匁,1人分は約1朱(3.55匁)で見物できた。72年(明治5)東京守田座では高土間の前に〈新高(しんたか)土間〉(略して新高)が作られた。…

※「割土間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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