劉遺民(読み)りゅういみん

世界大百科事典(旧版)内の劉遺民の言及

【慧遠】より

…しかし襄陽が379年(太元4)に前秦の軍隊に襲われ,釈道安らが長安に拉致(らち)されたため,慧遠は乱を避け弟子数十人を引きつれて荆州上明寺にいたり,さらに羅浮山に赴こうとする途中,廬山の景勝の地で先輩の慧永にとどめられ,江州刺史の桓伊の寄進で東林寺を建て,そこに住した。 それ以後,416年に83歳で没するまでの30年ばかり,〈影,山を出でず,迹,俗に入らず〉の生活をつづけたが,その宗教的感化は江南全域におよび,多くの僧侶のみならず,劉遺民,宗炳(そうへい),雷次宗といった知識人が雲集することになった。インド僧のサンガデーバ(僧伽提婆)が廬山に来るや《阿毘曇心論》《三法度論》の重訳を請うて,彼自身は序文を書き,曇摩流支には《十誦律》の漢訳を依頼し,仏陀跋陀羅が長安から廬山に入るや,《修行方便禅経》などの訳出を要請した。…

※「劉遺民」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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