朝日日本歴史人物事典 「加藤友太郎」の解説
加藤友太郎
生年:嘉永4.9(1851)
明治の東京を代表する陶工。尾張(愛知県)瀬戸の陶工加藤与八の次男。字は陶寿。明治7(1874)年上京し,井上良斎(初代)の窯場に入り技術を習得したのちG.ワグナーの指導を受け,15年牛込新小川町に窯場「友玉園」を開き,のち向島・大崎へと移った。若いころワグナーから技術を学んだ結果,陶技に関する発明が多く,特に本焼の下絵付けの法は成果を生み,32年に完成した下絵付けの赤は「陶寿紅」と呼ばれ,人気を博した。受賞の合計は67件におよぶ。
(矢部良明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報