加計呂麻島(読み)カケロマジマ

デジタル大辞泉 「加計呂麻島」の意味・読み・例文・類語

かけろま‐じま【加計呂麻島】

鹿児島県奄美あまみ大島の南にある島。面積77.15平方キロメートル。大島郡瀬戸内町に属す。佳奇呂麻島かきろまじま

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精選版 日本国語大辞典 「加計呂麻島」の意味・読み・例文・類語

かけろま‐じま【加計呂麻島】

鹿児島県奄美大島南西方にある島。サトウキビの栽培を主とする農業中心佳奇呂麻島

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日本歴史地名大系 「加計呂麻島」の解説

加計呂麻島
かけろまじま

大島海峡(瀬戸内)を隔てて大島の南に位置する島。史料上は佳奇呂麻島などとみえる。南に請島うけしま水道を挟んで請島、南西に与路よろ島があり、北部の南西沖に須子茂すこも離・ゆう離がある。現在の瀬戸内せとうち町中央部にあたる。面積七七・一五平方キロ。周囲一四七・五キロ。北西から南東に長い形状で、最高所加崎かさき(三二一メートル)をはじめ高所は北西部に偏しており、沈水性の地形であることから多数の岬や湾入をもち、海面からいきなり山地になっている場合が多い。大島海峡に臨む一帯奄美群島国定公園

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改訂新版 世界大百科事典 「加計呂麻島」の意味・わかりやすい解説

加計呂麻島 (かけろまじま)

鹿児島県奄美大島の南西方に大島海峡を隔ててある島。大島郡瀬戸内町に属する。面積77.15km2,人口1738(1995)。全島山がちで平野に乏しく,海岸は屈曲に富む典型的なリアス海岸をなす。大島海峡に臨む薩川湾は1920年から第2次大戦終了まで軍港として利用された。作家島尾敏雄が大戦末期特攻隊長をしていた所で,《出発は遂に訪れず》などの小説で有名になった。〈ノロ(祝女)〉の神事や〈諸鈍(しよどん)シバヤ(芝居)〉など古い民俗や風習が残っている。島の一部は奄美群島国定公園に含まれる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「加計呂麻島」の意味・わかりやすい解説

加計呂麻島
かけろまじま

鹿児島県、奄美大島(あまみ)の南西に大島海峡を隔てて位置する島。北緯28度付近にあたる。大島郡瀬戸内町(せとうちちょう)に属する。面積77.39平方キロメートル。周囲が沈水性の地形であるため、湾入や岬の多い複雑な海岸線を示す。島の長軸は北西―南東方向。海岸部には低平地が少なく、海面からいきなり山地となる。最高点は弓師岳(ゆみしだけ)で314メートル。大島海峡に面する入り江は水深が深く、両島によって風も遮られるため、台風時の避難港に利用される。地質は大島本島より続く、珪岩(けいがん)、砂岩、粘板岩などが主体。小集落が海岸部に点在するが、かつては陸路の交流が少ない孤立状態であったせいか、現在残っている習俗などにそれぞれの特色があり、諸鈍(しょどん)地区の諸鈍芝居は国の重要無形民俗文化財に指定されている。交通は本島の古仁屋(こにや)港との間に定期便がある。ハブの多いことでも知られる。人口1516(2009)。

[塚田公彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「加計呂麻島」の意味・わかりやすい解説

加計呂麻島
かけろまじま

鹿児島県南部,奄美大島本島の南西にある島。瀬戸内町に属する。サトウキビ栽培が主産業で,ウシ,ブタの飼育,漁業も行なわれる。奄美大島本島との間に大島海峡があり,風景が美しい。一帯は奄美群島国立公園に指定されている。最高点は南西端の加崎岳 (321m)。諸鈍(しょどん)地区には平家伝承の民俗芸能といわれる諸鈍芝居(しょどんしばや)が伝わり,国の重要無形民俗文化財。古仁屋とを結ぶ定期船がある。面積 77.15km2。人口 1704 (2000) 。

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