動橋村(読み)いぶりはしむら

日本歴史地名大系 「動橋村」の解説

動橋村
いぶりはしむら

[現在地名]加賀市動橋町

動橋川下流にあり、北陸街道の宿駅。振橋・震橋・不忍橋とも書く。額田ぬかた庄の中心地。聖護院門跡道興の「廻国雑記」に文明一八年(一四八六)たちばなから東行、「しきちいみなみうち過て、いぶり橋とてあやうくいぶせき橋に行かゝりぬ。行暮てふめはあやうきいふり橋命かけたる波の上哉」とある。延徳三年(一四九一)三月一〇日、冷泉為広も越後下向の途次「ユブリ橋、里」を通っている(越後下向日記)。動橋は動橋川に架かる簡素な橋だったと考えられ、「加越能大路水経」に「此橋昔は一本木にて架たり。人渡れば動く故にいぶり橋と云」と記す。江戸時代後期には長さ二二間・幅二間の石橋であった(江沼志稿)

「天文日記」天文一二年(一五四三)四月六日条に「新郷衆動橋賢了」、同二一年五月一〇日条に「新郷衆動橋空道」とあって、旧新郷専光しんごうせんこう寺門徒が「新郷衆」を称して上番したことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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