勘状（読み）カンジョウ

デジタル大辞泉

かん‐じょう〔‐ジヤウ〕【勘状】

考えた結果を書き記したもの。
「いまだ―を進ぜずして」〈立正安国論〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

かん‐じょう‥ジャウ【勘状】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 占い、または調査などによって考えたことを書きしるした文書。勘文(かんもん)。
   1. [初出の実例]「諸卿一同申依法家勘状可_レ被_レ行由」(出典：小右記‐寛弘二年（1005）一一月一五日)
   2. 「あべの康成うらなって、勘状に申すやう」(出典：車屋本謡曲・殺生石（1503頃）)
3. ② ＝かんじょう（感状）①
   1. [初出の実例]「Canjǒ(カンジャウ)。カンガエ アラワス。すなわち、ヒトヲ ホウビスル フミ」(出典：日葡辞書（1603‐04）)
4. ③ ＝かんじょう（感状）②
   1. [初出の実例]「萩原殿にて伝授仕り、御印可、御勘状まで取申候」(出典：わらんべ草（1660）一)

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の勘状の言及

【勘文】より

…〈勘〉はかんがえるの意。勘状，勘注あるいは注進状ともいい，先例を上申したものは勘例ともいう。勘文の内容はきわめて多種類にわたるが，おおむね朝廷の諸事は太政官の外記と史が，日時･方角については陰陽道，日･月食の時刻は暦･算･宿曜道の諸家が，改元の年号は儒家が，犯罪人の量刑については法家が勘申した。…

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出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」