デジタル大辞泉 「勝」の意味・読み・例文・類語 しょう【勝】[漢字項目] [音]ショウ(呉)(漢) [訓]かつ まさる すぐれる たえる[学習漢字]3年1 相手を負かす。かつ。「勝因・勝算・勝敗・勝負・勝利/圧勝・完勝・決勝・辛勝・戦勝・必勝・優勝・連勝」2 すぐれる。「健勝・殊勝・清勝」3 景色・地形がすぐれている。すぐれた景色。「勝地/奇勝・形勝・景勝・絶勝・探勝・名勝」[名のり]かち・すぐる・すぐろ・とう・のり・まさ・ます・よし しょう【勝】 [名]景色のすぐれていること。また、その地。「山水の勝を探る」[接尾]助数詞。試合・勝負などで、勝った回数を数えるのに用いる。「二勝一敗」⇔敗。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「勝」の意味・読み・例文・類語 がち【勝】 〘 接尾語 〙 ( 名詞または動詞の連用形(まれに連体形)、形容詞の連体形などに付いて )① そのことのほうに傾いていること、または、傾きやすいことを表わす。…することが多い。…しやすい。この場合、それが好ましくない状態であることについていうのがふつう。また、この接尾語が付いた形は、下に「に・なり」または断定の助動詞などが付いて、形容動詞語幹相当として用いられる。「曇りがち」「病気がち」など。[初出の実例]「末の世にらうたき人のものし給へば、それ見るとて彼方(あなた)がちなるを」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲上)「寄する浪にそへて袖濡れがちなり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)松風)「並(なみ)や通途(つうづ)の者ならば然うはいかぬがち」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二)② それをすることが、あるいはそれのほうが得であることを表わす。…しどく。「早いものがち」[初出の実例]「今はこうしがちじゃ、そのゆみをかへせ」(出典:虎明本狂言・禁野(室町末‐近世初)) かち【勝】 〘 名詞 〙 ( 動詞「かつ(勝)」の連用形の名詞化 )① 競争や競技に勝つこと。勝利。⇔負け。[初出の実例]「右歌、よしなき花散らすも、ことなる興なく、詞もよろしからず。以レ左為レ勝」(出典:二十巻本天徳四年内裏歌合(960))② 得をすること。利を得ること。[初出の実例]「初心なれば、何の興もなくて、ふるはぬばかりを、かちにして立かへり」(出典:評判記・難波物語(1655))「何時でも、入社出来ますが、一日でも早い方が勝ちです」(出典:女工哀史(1925)〈細井和喜蔵〉三)③ 手形交換所へ出した手形で、受取勘定のほうが多いこと。 しょう【勝】 〘 名詞 〙① 地勢または景色のすぐれていること。また、その土地。[初出の実例]「予の勝を好むの僻、嘗て湖瀕に賃居す」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)初)[その他の文献]〔諸葛亮‐黄陵廟記〕② 勝利。かち。また、勝利の回数をかぞえるのに用いる。「三戦二勝」 かつ【勝】 〘 名詞 〙 ( 動詞「かつ(勝)」が、名詞的に用いられたもの ) 歌合などの競技で、組合わせになった相手に勝つこと。[初出の実例]「よろづ皆おしゆづりて、左かつになりぬ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)絵合) かつ【勝】 姓氏の一つ。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例