勢田川(読み)せたがわ

日本歴史地名大系 「勢田川」の解説

勢田川
せたがわ

つつみヶ岳の北麓に源を発し、市中を貫通し河崎かわさき船江ふなえ田尻たじり町・神社かみやしろ港・大湊おおみなと町を左岸に、神田久志本こうだくしもと町・黒瀬くろせ町・とおり町・一色いつしき町および度会わたらい二見ふたみ今一色いまいしき右岸に成立させて伊勢湾に入る。長さ約九キロ。河口近くで五十鈴いすず川や宮川の派流と合流する。小田おだ川・尾上おべ川・御贄おんべ川ともいわれ、勢伊太川とも記した(伊勢名所拾遺集)。「神境紀談」に「古来神宮ヨリ河崎ニ河守ト云フ役人ヲ置イテ運送ノ分一ヲ取ラシムナリ」「大湊高城ハ諸国ヨリ米穀・魚鱗・材木・柴薪・海藻ヤウノ物マデモ両宮領内ヘ運送スルノ通津ナリ」とあり、当川の沿岸には港津が発達した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android