北京=ジャカルタ枢軸(読み)ペキン=ジャカルタすうじく(英語表記)Peking-Jakarta Axis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北京=ジャカルタ枢軸」の意味・わかりやすい解説

北京=ジャカルタ枢軸
ペキン=ジャカルタすうじく
Peking-Jakarta Axis

1965年における中国とインドネシアの蜜月状態をさすのに用いられた言葉。ときに周辺の反米諸国を加えて北京=ジャカルタ平壌ハノイ=プノンペン枢軸などとも称した。 55年のバンドン会議契機に接近しつつあった両国は,1960年代に入って確立されたスカルノ体制のもとで,親中派インドネシア共産党 PKIが台頭し,西イリアン解放闘争からマレーシア粉砕闘争へと一連の戦闘的な「対決外交」が展開され,これを米ソ両国との対立で孤立化した中国が支援する形でますます緊密化し,反米=反ソの戦闘的グループを形成するにいたった。 65年のインドネシアの国連脱退は,北京=ジャカルタ枢軸の頂点に位置するものであったが,インドネシアで九・三〇事件を契機とするスカルノ体制の崩壊,中国では文化大革命に伴う外交破綻によって,両国関係は一転して冷却に向った。

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