北斗信仰(読み)ほくとしんこう

世界大百科事典(旧版)内の北斗信仰の言及

【北斗七星】より

…特に,人間の命運は生年の干支で決まる北斗の中の本命星の支配下にあり,北斗神が降臨して行為の善悪を司察し寿命台帳に記入する庚申・甲子の日に醮祭(しようさい)(星まつり)することで,長寿を得,災阨(さいやく)を免かれると考えられた。北斗信仰は早く日本にも流入し,平安時代以来,宮中での四方拝に天皇みずからが本命星を拝しその神名を称えた。また,北斗信仰は密教でも重視され,北極,北斗の本地とされる妙見菩薩をまつる妙見堂が各地に建てられている。…

【北極星】より

…《史記》天官書などの記述によると,北極星は天帝太一神の居所であり,この星を中心とする星座は天上世界の宮廷に当てられて紫宮,紫微宮とよばれ,漢代には都の南東郊の太一祠においてしばしば太一神の祭祀が行われた。その後,讖緯(しんい)思想(讖緯説)の盛行につれて,後漢ころには北辰北斗信仰が星辰信仰の中核をなすようになり,北辰は耀魄宝(ようはくほう)と呼ばれ群霊を統御する最高神とされた。これをうけた道教では,北辰の神号を北極大帝,北極紫微大帝もしくは北極玄天上帝などと称し,最高神である玉皇大帝の命をうけて星や自然界をつかさどる神として尊崇した。…

※「北斗信仰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」