十方旦那(読み)ジッポウダンナ

デジタル大辞泉 「十方旦那」の意味・読み・例文・類語

じっぽう‐だんな〔ジツパウ‐〕【十方旦那/十方×檀那】

あちこちの檀家。方々の施主
勧進帳をささげて、―をすすめありきける程に」〈平家・五〉
方々の得意先顧客
「十六年このかた、―の機嫌を取り」〈浄・宵庚申

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精選版 日本国語大辞典 「十方旦那」の意味・読み・例文・類語

じっぽう‐だんなジッパウ‥【十方旦那・十方檀那】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 諸所方々の檀家。
    1. [初出の実例]「文覚これをいかにもして修造せんといふ大願をおこし、勧進帳をささげて、十方檀那をすすめありきける程に」(出典:平家物語(13C前)五)
  3. 得意先など四方の顧客。また、どちらを向いても仕えるべき人、頭の上がらない人ばかりであること。
    1. [初出の実例]「主人も従者を苦にすることをしらず、下人も十方檀那の心なり」(出典:太平策(1719‐22))

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